ALSの在宅介護の記録  2022年


 2020年秋 ALS発症
 2021年7月 ALSと診断
 2022年7月 車椅子利用
 2023年10月 気管切開 胃瘻造設

 夫のALSの記録を時系列に
 書いていきます

 ⚪︎ ALSの進行状況と医療的視点
 ⚪︎ 便利だったアイテム
 ⚪︎ お役立ちメモ
 ⚪︎ 我が家の在宅介護の工夫

 など
 誰かの参考になれば幸いです

2022年1月 右手にも進行


 手足の進行が始まると
 1番始めにしびれを感じるらしく
 この頃には
 右手もだいぶ痺れていたようです


 大学病院での治験参加において
 健診日には
 握力測定がありましたが
 すでに左手はほぼ使えず
 右手の握力もかなり弱ってきていました


 箸を握りにくいため
 外食の時はスプーンとフォークを
 持参して
 夫が食べる前に小さくカットしていました


 まだ咀嚼も嚥下も充分できるので
 食べることを楽しんでほしく

 外食は積極的にしていました


ゲーミングチェア購入


 たまたまテレビドラマに出ていた椅子が
 夫には使いやすそうに見えたため
 検索したら
 ゲーミングチェアというらしい

 足置きと肘掛けがあり
 頭部まで背もたれがあり
 リクライニングの幅もかなりあったため

 夫が長時間過ごすにはいいんじゃないか
 と思い Amazonにて購入


 だんだん動かなくなる身体には
 合っていたようで
 腰痛になりにくく
 うたた寝やお昼寝もしやすく
 向きも変えやすいので

 家の中でも車椅子で過ごすようになるまで
 使っていました


お値段はピンキリ
¥10000-前後からあります
今はデザインも機能も増えましたね

組み立て型だったので
大変でした💦

2022年2月 旅行計画


 ある日お風呂に入っていたら
 夫がポツリと
 「お前を一度も旅行に連れって
 やらなかったな」
 と呟きました

 身体がどんどん動かなくなる病気なので
 何も出来なくなる前に
 後悔のタネを減らしておかないと

 と思ったので
 夫にナイショで予約を取りました


 リハビリや通院に影響がなく
 訪問サービスも被らない日で

 ゴールデンウィークに入る前
 高山祭りの前の週で
 比較安かった 
 飛騨高山の温泉旅館です


 夫が充分楽しめるように
 お部屋に露天風呂がある1階のお部屋


 予約の際に
 杖を突いていることと
 右手が不自由なので
 料理は少し細かく切って欲しい旨を
 伝えました


 旅行は4月
 ALSがどこまで進行しているか
 わからないからと
 夫は躊躇っていましたが

 お隣の岐阜だし
 電車で行くし
 向こうではタクシーも使うし
 予定は詰め込まず
 温泉でゆっくりしよう

 と説得しました

杖をついていても 膝にカクっと力が
入らないことがあるので
膝サポーター買いました
お値段はピンキリですが
うちのは¥3000-位でした

2022年3月 定期検診


 大学病院では
 定期的に機能検査があります


 手足の機能は確実に落ちていても
 肺活量だけは
 まだ一般の平均より大きく

 生活の不自由はあっても
 生命力はまだまだ充分

 翌月の旅行は大丈夫そうです


車の運転をするときに使っていました
肩ホルダー
夫のは¥2000-位でした

2022年4月 家族旅行


 手足の進行を実感したため
 まだ動けるうちに
 私を旅行一つ連れて行けないままだったと
 のちのち後悔させないために
 飛騨の温泉宿まで旅行を決行

 事前に夫の身体が不自由であることを
 伝えて 
 ⚪︎ 室内でも杖をつく許可
 ⚪︎ 料理は少し小さくカットしてもらう
 この2つはお願いしました

 自宅から名古屋駅まではタクシー

 名古屋駅から飛騨駅まではJR
   ワイドビューひだ 指定席

 飛騨では先に明日の高速バスを予約して
 チェックインの時間まで街を散策しました

 杖をついて歩くため
 なるべくゆっくり歩き
 休憩を取りながら あちこち軽く食べ歩き

 色々不安もあって
 直前まで行き渋っていた夫が
 1番楽しそうでした

 タクシーで旅館に着くと
 玄関には車椅子を用意してくれて
 いましたが
 テンションが上がっていた夫は利用せず笑

 夫がくつろげるように
 部屋には肘置きの付いた椅子を
 用意してくれつあり

 夫はご機嫌で
 部屋付き露天風呂へ♨️

 もう1人では脱ぎ着が出来ないので
 その都度手伝うのですが

 そんなことお構いなしで
 夕方 夜 夜中 早朝 朝 と
 何度も何度も入っていました


 食事は専用のお部屋へ移動
 夫が食べやすいように
 綺麗に小さくカットされたお料理に
 夫は舌鼓を打ちつつ完食

 あえて娘を隣に座らせて
 夫のサポートをしつつ
 夫は和食コースのマナーを
 娘に教えていました

 帰りに
 私と娘と息子にと
 名前を彫ったちょっといいお箸を
 買ってくれたのですが

 板前の夫らしい思い出を
 作りたかったのかもしれません


 夜 一緒にお風呂に入っていたら
 「今日が人生で1番幸せな日やった
 連れてきてくれてありがとう

 これで明日このまま死んでいたら 
 最高なんやけどな」

 と言うので

 「今の身体でどのくらいなら 
 遠出が出来るか知りたかった

 思ったより動けるって分かったから
 まだまだ長生きして
 出来ることは楽しんで行こう

 元気な間に義母さんにも
 会いに行こう」

 と言うと頷いてくれました

 何度もお湯に入ったおかげか
 翌日 足にも手にも疲れは残らず

 旅行を後にしてからも
 バスの時間まで散策を楽しんでいました

 帰りも名駅から自宅までは
 タクシーを使い

 極力歩きたいとき以外は
 歩かなくていいようにしたら
 ストレスなく遠出が出来ると
 分かりました


 いつか
 寝たきりになった時
 思い出すのが楽しい旅行になりました

 今も行って良かったと思います

お役立ちメモ


 家ではベッド使用だったので
 うっかりしていたのですが
 旅館では畳に布団を敷かれたので

 夜寝る時は 腰を落とすまでが
 朝は体を起こしてから
 立ち上がるまでがちょっと大変でした

 次からはお泊まりは必ずベッド❗️

 唯一の反省点でした

2022年5月 夫の実家へ帰省計画


 杖をついて歩くものの
 見た目は健常な頃と変わりない間に
 夫の実家へ帰省することにしました

 夫の母にも持病があり
 長時間の乗り物移動が出来ないため
 夫が動けるうちに会わないと
 2度と会えない可能性があるからです

 息子と娘にも有給を取ってもらい
 一泊の計画で
 実家近くのビジネスホテルを予約

 行きは初めて乗る近鉄ひのとりを予約
 上本町から乗り継いで最寄駅からは
 タクシーを使う予定

 とにかく極力乗り物で継いで
 足の負担を減らします

 夫には夜は
 学生時代の友人たちと会うように
 勧めたのですが
 今回は家族優先と言って
 声はかけなかったようです

 後に後悔するんですけどね

2022年5月 頭が重い


 この頃、夫は気が付くと俯いているそうで
 頭が重いと言い出しました
 肩がものすごく凝るようで

 検診の時に主治医に聞くと
 首の筋肉が弱くなってきたからで
 首下がり症候群と言うらしいです

 頭を支えられる首のコルセットを 
 病院でオーダーすることはできるのだけど
 正直 市販のものとあまり作りは
 変わらないと言ってみえたので
 夫は2タイプ購入しました

高さも幅も調整出来るので
普段使いにしていました
¥2000-くらいです

いかつい方
¥10000-くらい
長時間向きですが
横には動かせないのと
飲み食いが難しいです💦

2022年6月 最後の帰省


 タクシーで名古屋駅まで行き
 デパ地下でお弁当を買って
 ひのとりへ
 車内が広くて杖をついて歩きやすいこと
 シートも広くて体を伸ばせたことに
 夫は満足

 久しぶりの帰省は
 街の景色がすっかり変わっていたことに
 驚いていました

 夫の実家では
 義母と義妹と姪が待っていて
 見た目変わらない夫に安心していました

 夜までのんびり過ごして
 ビジネスホテルへ

 今回はベッドだったので
 夫ものんびり出来ました

 お昼前にララポートで
 義母たちと待ち合わせて
 ランチを一緒しながら

 夫から
 義母、義妹 姪っ子に
 ちょっとしたプレゼント🎁をしました

 夫はこの頃
 自分はもう長くないと思っていたようで
 何か思い出を残したいようでした

 ランチを終えるとタクシーを呼んで 
 夫が行きたがっていた新世界へ
 向かいます



 学生時代の遊び場だったという新世界では
 通天閣をてっぺんまで登ったり
 昔お気に入りだったという串カツ屋さんに
 並んだりして

 親子四人の水入らずの旅行を
 夫は楽しんだようでした

 移動は短距離でもタクシーを使ったので
 足の負担はそうでもなかったようで

 実質最後の帰省となった今回の旅行は
 夫にとって楽しい思い出になったようです

進行の分岐点


 ララポートに無料貸出の車椅子があり
 この後も新世界で歩く予定だったので
 体力温存の意味で
 試しにと借りてみたところ
 すごくラクだったらしく

 今後のことを考えて
 歩くことより 外に出やすいことを
 優先にした方がいいかもと話し合い

 帰宅してすぐ
 車椅子のリースを福祉用具屋さんに
 相談しました

2022年6月 特定医療費受給者証更新


 4月に特定医療費受給者証の申請の案内が
 届いていたので
 必要書類を用意して保健所に行きました

 基本的には本人が手続きすると
 聞いていたので
 この年は夫と電車で行って来ました

 前年度は車で行ったので
 場所がよく分からなくて
 杖をついて歩かせたのに
 遠道をしてしまいました💦

 更新手続きは書類の不備がなければ
 すぐ終わります

 近くにカフェがあったので
 帰りはそこで一服
 夫にはビール🍺


 新しい受給者証が届くまで
 2か月かかるので
 早く終わってよかった年でした

2022年7月 車椅子デビュー


 夫の1台目の車椅子は
 全自動ではなく アシスト機能のものを
 リースしました

 車椅子を押す私が主導で
 坂道などでパワーサポートする感じです

 慣れたら便利でした

 まだ杖をついてあるけたので
 お散歩や買い物、通院は
 車椅子を使いましたが
 ちょっと段差があるところや
 歩いた方が早いところは
 杖をついて歩いてもらったので
 車椅子には杖ホルダーも付けていました


2022年8月 車の運転卒業


 アームホルダー、
 肩ホルダー、
 膝ホルダーと
 身体のあちこちを固定して
 どうにか運転してきましたが
 とうとう運転を卒業しました

 家の中では杖をついて歩いていますが
 外出は基本車椅子なので
 通院は電車を使います

 最寄り駅までは
 車椅子を押して歩いていきます

 だんだんと足の進行が進んできて
 歩けなくなる日がイメージ出来てきたので
 なるべく外に出ることが
 おっくうにならないように
 休みの日もよくお出かけしてました


 この頃が一番体力的にはハードでしたね

 お役立ちメモ


 車椅子で電車を利用する時は
 最寄駅で駅員さんにスロープをお願い
 します

 電車が到着すると車椅子スペースがある 
 車両にスロープを付けてくれるので
 乗車で焦る必要はないです

 降りる駅も伝えてあるので
 到着すると駅員さんがスロープを用意して
 待っていてくれます

 上下車の時は
 車椅子をバックで進みます

 コレ 転けないコツなんですよ(・∀・)b

2022年9月 障害者年金申請準備


 ALSの初診から11月で1年半になるので
 障害者年金の申請準備をすることに
 しました

 障害者年金は手続きが大変で
 不備があると何度も提出しなおさないと
 いけないのですが
 うちのエリアの年金事務所は予約制で
 今日申し込んで明日とはいかないらしく

 かなり手間がかかりそうな上
 申請が通らなかったら
 また1年半待ってやり直しと聞いたので

 うちは社労士さんに委託することに
 しました

 以前別件で助けて頂いた社労士さんに
 電話をして依頼

 快く引き受けて頂いたので
 年金事務所からの手続き書類は
 社労士さんにお願いして

 一式揃ったところで
 我が家に来ていただいて
 説明を受けました

 うちがこれからするのは
 初診証明書をもらうことと
 年金事務所の診断書を主治医に
 書いてもらうこと
 夫の戸籍謄本を取り寄せること

 ALSと進行してきたので
 障害者手帳も更新してもらうことに
 しました

お役立ちメモ


 社労士さんに障害者年金の手続きを
 お願いすると
 年金事務所でのやり取りや
 自分が記載する書類を代筆してもらえます

 申請が通りやすくなるので
 依頼するのはおススメです

 うちもそうでしたが
 報酬は後払いで
 だいたい2か月分の年金が相場に
 なります

 お役立ちメモ


 戸籍謄本は今住まいの市役所ではなく
 本籍のある市役所でないと発行できません

 夫は大阪が本籍なので
 取りに行くのが難しく
 電話で問い合わせをして
 依頼書を書いて出し
 郵送してもらいました

 支払いは市によって違うようで
 夫は小為替だったと思います

 本籍がどこかわからない時は
 在住の市役所が教えてくれます

2022年10月 障害者手帳更新


 主治医に診断書を書いてもらい
 障害者手帳を更新


 めちゃめちゃ微に入り細に入り
 細かく主治医が調べてくれたのは
 進行性の病気だから
 二度手間にならないよう
 1級で通るようにとのことでした

 ものすごく時間もかかりましたが
 夫は1級になり

 障害者年金も1級で申請できます

2022年10月 早朝散歩


 この頃夫は
 足の中に虫が這うような感覚があり
 夜中にそれを感じると
 眠れなくなります

 マッサージをしたり
 足を高くしたりして
 対応していたんですが

 ある明け方
 何をしても落ち着かないようで
 意識を違うことに向けた方がいいかもと

 「今からコンビニまで散歩に行く?」
 と言うと
 夫はやったことのない車椅子での
 早朝散歩がやってみたかったらしく
 行くというので

 トイレに連れて行き
 着替えをして
 上着も着せて
 車椅子を出して

 まだ暗い早朝の道を
 車椅子で散歩に行きました

 車もほぼ走っていない道を
 車椅子で歩いてコンビニに着くと

 普通あり得ない時間に
 車椅子の客が来たので
 店員さんはちょっとビックリしていました

 夫のビールと肉まんを買って
 明るくなりかけてきた道を
 帰宅しました


 あれは
 ちょっとした冒険だったと
 夫は言っていました


箸ぞう君購入


 今までスプーンやフォークを使って
 食事をしていた夫に
 福祉用具屋さんが
 箸ぞうくんを教えてくれました

 福祉用具界のベストセラーだそうで
 コレを使うと
 確かに物を掴んだりがしやすいようで
 購入しました

 夫は板前なので
 食事はなるべく箸でしたかったようで
 こういうのは
 自己尊厳として大事だなと
 思いました

Amazonでも購入出来ます
¥3500-くらいです

2022年11月 初診証明書をもらいにいく


 事前に電話をしたところ
 来院して申し込んでということだったので

 障害者年金申請のための書類をお願いしに
 脳神経外科に行ってきました

 車椅子の夫には留守番をしてもらうつもり だったのですが
 暖かい良い天気だったので
 「車椅子押すから一緒に行く?」
 と聞いたら
 夫はニコニコ笑って
 「行く❗️」と二つ返事でした

 夫をトイレに連れていき
 上着を着せて
 車椅子に夫のものを入れて

 夫を乗せて出発


 車で20分
 自転車で35分
 片道8キロの距離を
 行きは2時間半
 帰りは道を変えたので
 3時間半

 途中で私が疲れちゃって
 ファミレスで休憩をして
 夕方5時に帰宅


 夫には楽しい冒険だったようですが

 後日 訪看さんやケアマネさんの間で
 あり得ないところで私たちを見たという
 目撃情報が飛び交っていたそうです

 一週間後 書類を取りに行った時は
 さすがに
 夫には留守番してもらいました笑

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